京北変電所界隈で一日遊ぶ
昨日に引き続き小松川線を辿る。すぐに京北変電所。京北変電所の南側の鉄塔たちを堪能した後、瀬崎線を草加まで辿った。小松川線、瀬崎線、鹿浜線、谷塚線、南葛線、東尾久線、京北変電所、西草加変電所、草加変電所、東武電鉄草加変電所と盛りだくさんの一日だ。
スタートは小松川線42号。小松川線では珍しい美化鉄柱だ。
◆草加電柱置き場と西草加変電所
すぐに小松川線は草加バイパスを越える。左右を見ても相当先まで横断歩道はない。車の切れ目を図って横断する。横断した先は草加電柱置き場。その奥に西草加変電所がある。
広い敷地には小松川線38号、瀬崎線6号、5号が立っている。
小松川線の38号は撚架鉄塔。そしてユニークな姿の瀬崎線5号。とても面白い所だ。
この場所はとても古い時代から変電所があったようだ。昭和4年の地形図にも変電所マークがある。この頃にはまだ京北変電所はない。
変電所は南葛線上にあり、そこから3方に送電路が分かれている。南東に分かれる路線は現在の瀬崎線と同じルートを、南に分かれるルートはどうやら鹿浜線のルートの原型のようだ。西に分かれるルートは鳩ヶ谷方面に向かっているが現在は該当するものが見あたらない。
(この付近の話題は2007年04月22日の日記にも書いてあるので参照ください)
せっかく京北変電所まで来たので立ち寄ることにする。まずは瀬崎線沿いに進み瀬崎線4号に再会。
◆辰井川と柳島治水緑地
そこからぐるっと回り込んで辰井川沿いに出る。この川沿いに谷塚線と鹿浜線が京北変電所めざして延びている。
谷塚線も鹿浜線も4回線鉄塔。6万ボルトだが堂々たる姿だ。主柱を2段に屈曲して、裾開きを大きくとった鹿浜線。狭い敷地から直線的に伸び上がる谷塚線。対照的なフォルムの鉄塔が並んで進んでいる。
少し進むと沼に出る。柳島治水緑地だ。京北変電所を背景に谷塚線、鹿浜線、瀬崎線が並ぶ風景は素晴らしい。とても好きな場所だから、土手の草地に寝転んで一休みする。昨日は風が強くて大変だったが、今日は風もなくぽかぽかだ。
ここから見える谷塚線2号は謎だらけの鉄塔だ。
まず帽子が異常だ。小さなコックさん帽子があり、そこに架空地線を支持しているのだが、その上に塔体が長く伸びている。意味不明!
そして下部には腕金が余っている。それも4段ある。腕金の形からは送電路を角度をつけて曲げていたようだ…。
古い地図と見比べると、どうやら系統変更される前の南葛線と同じ位置に立っているようだ。下の腕金はその名残か?
◆京北変電所南側
変電所南側の鉄塔たちを見て回る。鹿浜線、東尾久線、谷塚線、谷塚線に併架された足立線、瀬崎線と6万ボルト系統がこの南側に集まる。
15万4千の南葛線はここに大鉄塔を建てて、変電所東側までスルーする。この大鉄塔が南葛線54号。下部に鹿浜線4回線を支持して6回線の鋼管鉄塔だ。
鹿浜線はここで下段の2回線を鉄構に下ろす。上段の2回線は次の鹿浜線1号と思われる鉄塔まで行き鉄構に下りている。南葛線54号は鹿浜線としては1の1相当になる。
◆瀬崎線
変電所南側の鉄塔を堪能して戻ることにする。帰路は瀬崎線沿いに草加まで歩く。草加バイパスの東側、瀬崎線7号と8号は小学校の校庭に立っていた。校庭開放なので根本まで行くとこんな看板があった。重さが11.9トンというのも凄いが、基礎が152mというのは凄すぎないか?! 10数メートル×12本ということかなぁ。
どちらにしても鉄塔の紹介はおおいに結構なことだ。川口支社送電保守グループさんに感謝!
瀬崎線はこの先飛び番だらけ。背の高い10号の前後9と11号は欠番。草加変電所手前の14号も欠番だ。
東武線の高架脇に立つ引き下ろしの12号は少し塗装がはげかけた老鉄塔。味がある。
回りの広い敷地はかつて東武鉄道の変電所があったのだろう。現在は高架下に変電所がある。
今日の最後は草加変電所と瀬崎線15号。草加変電所はすべて露天のこぢんまりとした変電所だ。
日光街道から100メートルほど奥まったところにある。街道から変電所まで伸びる道は、何故か一度ぐにゃっと曲がる。
昔は回りが一面の水田で、田んぼの真ん中の変電所まで取り付け道路が延びていたのだろう。想像の中の変電所はとてものどかな風景をしている。
変電所には瀬崎線12号鉄塔が立つ。背の高いかっこいいドラキュラだ。
今日の旅はこれでお終い。短いながら盛りだくさんの一日だった。京北変電所周辺はとても興味深い地帯だ。