「お忙しの18号」と中川の逆さ鉄塔
小松川線をお忙しの18号から中川手前まで歩く。短い区間、数本の距離だが楽しめた。
◆お忙しの18号
まずは「お忙しの18号」と私が呼んでる赤白鉄塔。この鉄塔は亀戸線、小松川線、伊原線、亀戸線併架の東八潮線と154KVの送電路が4系統、8回線もやってくる。
亀戸線は南からやってきてこの鉄塔の一番上に支持、そこから東へと曲がる。小松川線は西から東へと行くのだが、ここで北へ伊原線、南へ東八潮線を分岐をしている。
腕金は9段分、その下に使っていない腕金3段で計12段。複雑な形の腕金が、ぐるぐるまきに塔体を包んでいる。
畑も混じる静かな郊外の住宅地の角で、巨大な赤白鉄塔が大忙しで働いている。
◆草加青柳変電所
18号へつながる伊原線1号鉄塔はテラス付きのドラキュラ鉄塔で、併架している線を地下へと下ろしている。地下ケーブルの看板を見ると「草加青柳線」と書いてある。
おー、京北変電所につながっている線ではないか。こんな所まで来ていたのか。付近の地名は「青柳」。なるほど納得だ。
学校の裏手に回ると変電所があった。「草加青柳変電所」。
クリーム色の波板壁、えんじ色の屋根の低い建物。ここまではシンプルでよい感じだ。でも壁には西洋風のフェイク窓。何とクラッシックな街頭まで付いている。これはいかんなぁ、ボタンの掛け違いに念が入っている。
◆中川の逆さ鉄塔
18号から若番側は小松川線は亀戸線と併架して、154KV4回線の堂堂たる姿で、まっすぐに北葛飾変電所へと進んでいる。新しい住宅も見受けられるが、田畑が多くなってきた。
前方を広い道路予定地が横切っている。(建設中の4号線バイパス東埼玉道路らしい)
その横に立つ小松川線は16号。根本から頂上まで全く屈曲のないテーパーレス鉄塔だ。色も黒っぽくてかっこが良い。
平成14年製、回りの鉄塔は昭和55年だから、道路計画に合わせて新しく建て直されたのだろう。73.7メートルという高さの割には敷地も狭く、基礎も丸い形をしていた。
ゴミ焼き場の15号を過ぎると、中川手前の田んぼの中に赤白鉄塔が立っている。最初に小松川線を回った時に撮った、少ない写真の1枚に同じ鉄塔がある。鉄塔番号が10番台になってわくわくしていたんだろうな。とても懐かしい鉄塔だ。でも手前に老人福祉施設ができてしまって見通しが少し悪くなっていた。
さて中川の川辺に出て対岸を眺めよう。しかしどうも川へ出る道がないようだ。仕方がないので駐車場から荒れ地を横切って無理矢理、川辺に出た。苦労の甲斐あって対岸には13号の大きな姿が現れた。
風がないためか水面が鏡のように広がる。静かな夕暮れ。振り返ると赤白の14号に赤色灯が光っていた。