亀戸線 柴又から金町

 柴又にやってきた。どうも寒くていけない。今日はゆっくりと柴又から金町の亀戸線を見る予定だ。
 柴又駅で下り帝釈天とは反対側の住宅地へ。帝釈天側は観光客がいっぱいだが、こちら側は静かな住宅地だ。

 最初の鉄塔は亀戸線81号。シンプルで美しいプロポーションを持った鉄塔だ。腕金にオフセットがあり少し古そうな印象があるが、実は平成13年と新しい。亀戸線は新しい鉄塔でもオーソドックスな雰囲気をまとっているのが面白い。
 住宅地を進み79号が見えてきた。79号は大正13年の鉄塔札を持つ、キュロットスカート型の鉄塔。嵩上げ鉄塔だろう。接合部、下部の根開き部分とその上の間、が補強されているのが分かる。
 この形が老番側の典型的な大正13年鉄塔だ。下部のスカート部分が原型なのだろうか。主柱が帽子の下まで屈曲なしにまっすぐ延び、嵩上げ部分だけならテーパーレス鉄塔になる。


 公園の78号を過ぎ、京成金町線を越えて金町浄水場へ入る。柴又街道沿いに77号、浄水場を斜めに横断して浄水場の変電施設に立つのが76号だ。変電所に線を下ろすため、線間に長く延ばされた腕金が独特の風貌だ。
 金町浄水場は大改造の最中。変電施設も新設されるようだ。「現在稼働している特別高圧変電所は完成後約25年が経過しており、より効率的に電気を利用するため」と書かれていた。

 75、74号と住宅地を抜ける。75は2回屈曲の少し変形な鉄塔、74号はキュロットスカート型の大正13年鉄塔だ。

 水戸街道に出た。街道と常磐線との間に八角形の美化鉄柱(73号)が立っている。

 テーパーがきつく付いて上部がとても細い。腕金も先が細くなっていて、普通の腕金とは異なっている。珍しい形の美化鉄柱だ。全体にスマートで、強度は平気なのか心配になるほどだ。
 JRの先まで行こうかと考えたが、その先のキリがいい地点は水元変電所か。変電所に行くとまたたくさん時間を使ってしまいそうだ。少々早いが今日はこの美化鉄柱で終わりにした。