久しぶりの相模原

 久しぶりに相模原にやってきた。西に行こうプロジェクトの続きだ。
 橋本から八ツ沢線、川尻線、都留線をたどるとしばらくは高台を西に進む。川尻の手前に段丘があり、そこを下るとまた平らな土地。そして相模川の崖の上へと抜ける。


 前回はこの段丘のところまで調査した。今日は川尻の平地を調査する。
 ここは広い畑地。そこを貫いて新しい道路(「津久井広域道路」)が出来ている。都留線はその道路に沿って進み、八ツ沢線と川尻線は道路の北側を進んでいく。
 川尻線と八ツ沢線はこの先でひとつに合流して川尻変電所に入るようだ。

八ツ沢線98号 平成4年の新しい引き下げ鉄塔だ
八ツ沢線98号 平成4年の新しい引き下げ鉄塔だ
川尻線と八ツ沢線の合流鉄塔 八ツ沢線97号
川尻線と八ツ沢線の合流鉄塔 八ツ沢線97号


 ここからは都留線をたどって相模川まで行き、帰り道は八ツ沢線沿いに戻ることにする。
 広い道にそってジャミラが立ち並んでいる。ちょっと壮観だ。みんな大正14年、高さ28メートルの原型と思われる鉄塔たちだ。
 頭はジャミラで愚直な感じだが、最下段がすっきり伸びる「足長おじさん」タイプでちょっとおしゃれだ。

都留線254号 ?吊りの碍子が思いっきり踊っている
都留線254号 ?吊りの碍子が思いっきり踊っている
都留線252号 真新しいコンビニと古い鉄塔のコラボ
都留線252号 真新しいコンビニと古い鉄塔のコラボ


 都留線は黒っぽい古い塗装がなされている。塗料に何か混ぜているのだろうか、黒い地にきらきら光る点が見える。私は「黒ピカ塗装」と勝手に名前を付けているが、古い鉄塔で時々見られる塗装だ。とても男らしい精悍な感じで好きなのだ。

黒ピカ塗装 都留線250号
黒ピカ塗装 都留線250号


 相模川が近づき角度鉄塔が現れた。小さなとんがり帽子がかわいい。ジャミラの都留線は朴訥な感じがするのだが、これは愛嬌があって力持ち。人気出そうだな。

都留線249号
都留線249号


 角度鉄塔の次が川越えの鉄塔、248号だ。248号は谷手前の高台、笹藪に隠れて立っている。鋼材はさすが太く、がっちりしている。今までの鉄塔(主柱100ミリ角)の倍くらいはありそうだ。残念だがフェンスに囲まれて計測はできなかった。


 津久井湖のすぐ下流津久井城山の裾を蛇行する相模川。幅広く深い渓谷だ。線が崖の下にぐーんと降りて見えなくなっている。
 崖の際まで行って対岸を眺める。対岸には城山に向かって進む都留線の姿。とんがり帽子とジャミラを取り混ぜ、原型と思しき低い鉄塔が連なる。おーっ! これは素敵だ。

城山に向かう都留線
城山に向かう都留線


 八ツ沢線はというと、まだしばらくは相模川左岸を進むらしい。ここからは相模川本流に流れ込む支流の対岸になるが、左岸の崖の上に高い引き下ろし鉄塔が見える。

八ツ沢線 93号
八ツ沢線 93号


 都留線に別れ、八ツ沢線沿いに川尻変電所に戻る。


 川尻変電所に立つ鉄塔は八ツ沢線96号。橋本変電所からやってきた川尻線はこの鉄塔で線を降ろしてお終いのようだ。
 八ツ沢線はこの変電所はスルー。川尻変電所から若番側は八ツ沢線の下に桂川線が併架される。八ツ沢線の95、94号は平成14年製、47メートル、4回線。畑の中にスラーっと立つ‘のっぽ’鉄塔だ。

八ツ沢線95号
八ツ沢線95号


 今日は川尻変電所のブーンと言う音を聞いてお終いにする。次回はいよいよ八ツ沢線沿いに相模川まで行けるかも知れない。桂川線という美しい響きのする鉄塔にもお目にかかれるかも知れない。期待が膨らむ。

川尻変電所と八ツ沢線96
川尻変電所と八ツ沢線96