6万ボルトの巨大鉄塔

江東線・葛西処理場線・南小松川線

 荒川の河口付近に並んで立つ3本の送電鉄塔を見に行った。一番海よりから江東線、葛西処理場線、南小松川線の3本だ。
 江東線は50万ボルト新京葉変電所からやってくる275KVの基幹送電経路。ここから荒川を渡り対岸の江東変電所へと繋がる。
 あとの2つの鉄塔は逆に江東変電所からわたってきているようだ。ここで地下にケーブルを下ろす。高さが110メートルもある巨大な鋼管鉄塔で江東線の70メートル鉄塔が小さく見える。
 江東線は幹線だし何度も辿っているが後の二つは何だろうというのが今日の目的。


 海側は葛西処理場線3号と書かれている。巨大な鉄塔にふさわしく碍子の数30個。碍子の数だけなら275KV級だが、実は66KVらしい。葛西処理場線はここで4系統8回線に分かれて地下に潜っている。地下線の銘板には「6万」という文字が見える。よく観察したら鉄塔の海側の1回線は碍子の数が11個しかない。碍子11個なら66KVでも納得できる。同じ鉄塔・同じ電圧で碍子数がこれだけ違うのも変則的だ。将来的にはもっと高電圧で送電する予定でもあるのだろうか?


 南小松川線のほうは4号。2回線を分岐せずにそのまま地下に落としている。地下線の銘板などを確認できなかったので電圧は不明。やはり碍子30個の立派な送電線だが…。巨大だからといって電圧も大きいとは限らない。


追記)写真は一番左側から江東線88、葛西処理場線3、南小松川線4号鉄塔
江東線はちょっと奥まっているために余計に手前の2本が巨大に見える。