安曇幹線なくなる前に 5

 今日も安曇幹線の補足取材に出る。
 関越の鶴ヶ島から新所沢変電所へ。安曇幹線最終鉄塔―391号鉄塔はまだ残っていた。でも碍子も送電線も架空地線もない丸裸。悲しいが特別な1本だ。写真を撮る。


 途中の鉄塔の工事現場で作業内容に「コンクリート打設」の文字が。新しい鉄塔ができるのだろうか。(西上武幹線の工事だったらしい)


 最初に鎌北湖の展望台からの眺めを撮るつもりだったが、今日はどうもガスが濃い。
 鎌北湖は期待できないので新所沢変電所周辺で気になっている場所に立ち寄りながら進むことにする。

寄り道

 まずはいつも線下を潜る西大家線に立ち寄る。西大家線は数本で西大家変電所(東武鉄道)に着いた。
 受電鉄構は小さな矩形の1回線鉄構。シンプル! アングル材もとても細いものを使っている。

西大家変電所の受電鉄構
「危ない」看板

 「危ない」看板は変電所の定番だがこの東武鉄道の看板は少々過激だ。ピクトさんがかわいそう。




 次は前回発見した裏道沿いに進む。道沿いに奥秩父線99号。オフセットの付いた腕金が左右に大きく伸びている。塔体そのものはすっきりとスマートなのも魅力だ。

秩父線99号


 木造の橋で高麗川を渡ると前久保‐武蔵境(JR)のある裏道。ここは新所沢線と奥秩父線、前久保‐武蔵境線の3本が交差する場所だ。無帽の重ね餅型鉄塔が数本、畑や田んぼの中に立っている。とても素敵な場所だ。

前久保‐武蔵境線

鎌北湖展望台

安曇幹線363、364号

 寄り道を終えて鎌北湖へ。展望台から363、364号を撮る。やはり今日はガスが濃い。また出直しだ。



高畑山の鉄塔

 山越えで高麗川へ出て、天目指峠を越えて名栗川(入間川)のどん詰まり名郷へと向かう。高畑山の西面にたつ安曇幹線を撮りたい。
 名郷の北の松木集落から石灰採掘場の方へ進むと採石場手前から高畑山西面がよく見えた。根本まで行った338、337号の全身もすっかり見える。

安曇幹線 高幡山頂上の338号から336号

シャイな333号

 名郷の先妻坂峠へ向かう林道に入ってみる。入り口に通行止めの看板。とりあえず入ってみると大持山へ向かう林道とその手前の左へ入る林道は倒木で先に行けない。妻坂峠方面は最後まで問題く通れた。
 ただ鉄塔の眺めはない。帰り道、白岩への林道少し手前で、突然、頭上に333号が姿を現した。今まで隠れて頭の先しか拝めなかった333号。こんなところにおられたのか。

シャイな安曇幹線333号