花葛線の謎の腕金

左・潮止線19号 右・花葛線38号

4月23日の日記続き続きの続き)
 もう中川が近い。外環道を越えた先で潮止線は花葛線と交わる。花葛線が潮止線の下をくぐる。くぐる手前の花葛線の38号鉄塔。とてもおかしな鉄塔なのだ。一番上の6本の腕金が使われていない。おまけにその下の腕金との間もずいぶんと空いている。
 下段の腕金が余っている鉄塔はよくある。使われなくなったか、将来の増強を考えてのどちらかだろう。でも上が余っているってのは珍しい。


 一番下の腕金は鉄塔本体の太くなった部分についている。明らかに後から増設した腕金のように見える。潮止線をくぐるため一番上の腕金の使用をやめて下に付け替えたのだろうか。
花葛線38号 この推理があたっているのなら潮止線の方が後に出来たことになる。潮止線が通るので花葛線の改造をしたというわけだ。でも鉄塔票札をみると潮止線は昭和36年、花葛線は昭和63年と書かれている。花葛線の方が後から出来たことになる。理屈があわないではないか。
 鉄塔に書かれた年月日はルートの出来た時を表すのか、その鉄塔が初めて建てられた時を示すのか、それとも大きな改造などが行なわれた時に書き直されるのか?そんなことが謎解きの鍵なのかも知れない。


 わたしは感覚的に花葛線というルートは古くからあったと思っている。特に江戸川を渡った先の鉄塔などを見るとその感じが強い。花葛線は6万ボルト、潮止線は15万4千ボルト。幹線が6万から15万へと切り替わっていった時期にこんな奇妙な鉄塔が生まれたのではないだろうか。


 真相は闇の中。でもこの変わり者鉄塔、なかなかのものだ。突き出た上部が頭で首があり胴体までついている。おかしな奴だ。
続く