輪くぐり鉄塔

 さて高幡線沿いに東京西線へ。前方に高幡線と東京西線の交差。どうやら高幡線が東京西線を潜っているようなのだが、少し変だ。

高幡線28号、東京西線33号
高幡線28号、東京西線33号


 東京西線直下に立つ高幡線28号。28号の頭上は東京西線の上部4回線(東京西線と併架する由木線)が通り抜ける。


 高幡線28号は4回線の交差型鉄塔で、高幡線は上段の腕金を使って東京西線をくぐり抜ける。


 ここまでは通常の交差だ。


 さらに東京西線の最下段に併架されるの府中線が高幡線28号まで降りてきて、28号の下段を使い高幡線を潜る。


 東京西線の9段の送電線を上6段と下3段に振り分けて、その中間を高幡線が通過する形になっている。まるで輪くぐりだ。


 何でこんな複雑なことをするんだろう。

  1. 東京西線の最下段(府中線)の高さと高幡線の高さは同じくらい。交差させるためには、高幡線を低くするか、東京西線を高くするしかない。
  2. 高幡線をこれ以上低くするのは少々無理がある。
  3. 東京西線を高くするか。しかし東京西線はすでに80メートル級の大鉄塔、これ以上高くするのはたいへんだ。
  4. そこで府中線を低くした。東京西線は27万5千ボルトだから線下の使用制限がきつく住宅などは建築できない。それを利用したのだろう。


 まあ素人の想像だから当たっているかどうかは分からないが、変な鉄塔であることは変わりがない。


東京西線31、32、33号
東京西線31、32、33号


 でようやく寄り道本線の東京西線をたどる。前回飛ばした浅川左岸へ。開けた土地を巨大な東京西線が進む。6回線の迫力あふれる姿。



 畑の中に平山変電所。下段の府中線が単独鉄塔(府中線12-1)となり給電しているようだ。茶系のツートンカラーでおしゃれをした屋内変電所だ。


 今日は寄り道が多かったので北八王子手前の35、36号の夕景で終わりにした。

平山変電所と府中線12-1、東京西線30
平山変電所と府中線12-1、東京西線30