大国山の2兄弟
連休。久しぶりの安曇幹線。今日は秩父さくら湖の右岸を調査。課題だった大国山の2兄弟に会いに行く。
大国山の2兄弟とは、安曇幹線の321号と320号に私が勝手に付けた愛称。有間峠の方から遠望すると、大国山の中腹に仲良く2本並んでいるんだ。
今日は一日山歩きだ。大谷と書いて「おおがい」と読むバス停から山の集落に入る。
昨日まではあんなに天気が良かったのに今日は曇り、お日様も鈍く光っている。新緑はきれいなのだが残念だ。
安曇幹線317号は日向集落外れ高台に立って湖畔の316号から一気に山の上に送電線を上げている。山の向こうに318号と320号がよく見える。319号は低いところに立っているのか見えない。
今日の日程は320号のもう一つ先321号まで行って大神楽の集落へ降りる予定。さあどうなるか。
317号から一旦集落へもどり茶平、武士平へ続く山道を行く。かつての山の集落を結んでいた道だ。今は廃村になっているようだが。
「至318」の巡視路標識から尾根沿いを南西にくだると鉄塔の根本に。でも鉄塔札がない、番号看板もないようだ。これはこれは。木の隙間から隣の319号と320号が覗いている。
山道にもどり「至319」の巡視路標識から尾根を下る。319号は尾根の平らなところに立っている。明るい広葉樹林の中、ちょっと伐採した跡もある開けていていい感じだ。「鉄塔園地」って感じだな。
もとの道に戻り先に進む。途中石の道標に出会う。古くから使われた道なのだろう。今は誰も通らぬが。
すぐに茶平に着く。廃村か? 人が住んでいるような気配はないが3戸くらい家がたっている。
一旦谷筋に下り林道から「至320」の標識で谷沿い登る。道がはっきりしない。沢を詰めて鞍部に出たら目の前に321号が見えた。
320への標識が倒れている。どの道を指しているのだろうか? 目に付いた道らしきものをたどる。すると大きな伐採地のど真ん中に出てしまった。悪戦苦闘。切り倒された丸太と丸太を乗り越えて無理矢理尾根へと登る。
悪戦苦闘で320へようやく到着。頂上直下の尾根の上。広葉樹に囲まれてとても気持ちよいところだが、前後とも展望はない。
321号の道標がここにも立っているが道はなくなっている。まずは頂上へ寄って行こうか。805メートルのピークたぶんここが大国山だろう。
頂上は針葉樹に覆われ薄暗い。大黒天を祀っているのか御幣が2本納められたセメント製の小さな社があった。誰がお参りに来るのか? 道はあるのか? 最後にいつ来たのだろう?
結局降りる道が見つからないまま東へと急斜面をまっすぐ降りる。苦労してさっきの鞍部に出た。南東に延びる道を321号へ。
321号はちょっとした尾根筋。肩のようになったところに立っていた。
結界の中にとても大きな切り株が残っていた。こんなところに大きな木が立っているわけがないので鉄塔建設前の切り株なんだろう。
さて問題はここからの降り口だ。予定では武士平の方に下りるつもりだったが、320号への悪戦苦闘を思い出す。あきらめもと来た道を帰る。
ようやく茶平の林道に出て舗装道路を湖周回道路に向かい下る。目の前に見える対岸の新秩父線66号がかっこいい。
バイクにもどって一休みだ。ちょっと悪戦苦闘だったが遠望で見た大国山の2兄弟、ちゃんと根本まで踏破できた。
もう5時近い。さて今日はどこ泊まるか。寄国土トンネル入り口の「お祭り広場」というところが気持ちよさそうなので今日はそこにテントを張らせてもらう。