残った古い鉄塔
(2008/06/21の2)
一の宮線を後にバスで久我山線に向かう。前回最後に回った13号に着いた。あらためて眺めるとやはりとてつもなくスマートな鉄塔だ。
送電線に沿って探訪開始。12号は公園の深い緑の中に立つ軽角度鉄塔。平成の作だ。遥か彼方に次のドラキュラ鉄塔が見える。
歩き始めたがどうも鉄塔方向に道が現れない。どうやら自衛隊の府中基地に沿って歩いているようだ。この方向だととてつもない大回りをすることになる。あわてて引き返す。
逆の方角に歩くとじきに浅間町変電所に出た。基地に隣接した無人変電所だ。しかし私の手元の地形図には変電所のマークがない。地形図は平成10年修正、平成11年部分修正。変電所の記載があってもよいはずだが…新しい変電所なのだろうか。
変電所内に久我山線10号、高さ46メートルのドラキュラ鉄塔が立っている。
10号? おや飛び番だ。11号が欠番になっている。鉄塔には平成9年の記載、どうもこの前後は大幅な建て直しが行われたようだ。
10号から送電線が遠く低く延びていく。次の鉄塔との距離も長めのようだ。細い路地をたどって9号に出た。鉄塔がとてもかわいいものに変わった。
高さは27メートルでオフセット付き。鉄塔札には昭和44年7月と書かれている。
立て直される前の久我山線はきっとこんな鉄塔が多かったのだろう。路地の奥で生き延びた鉄塔だ。
9号は住宅の庭一面を占めて立っている。下はきれいな花壇。とても大切にされているようで嬉しい。
建替え前の鉄塔に会えた俄然うれしくなった。おまけに次の8号も昭和44年製。こちらは背が高い。雰囲気も9号とは異なっている。主柱の折れ曲がりが腕金のかなり下にあり、腕金の先端が四角い。少し首をかしげる鉄塔だ。
そろそろ府中の駅も近い。たどる道には銭湯なども現れる。久我山線は公園をつなぐように延びて行く。
鉄塔はふたたび平成のノッポ鉄塔に戻った。7号は角度。6号も角度。浄水場の上を越えて5号は公園の木立の中に立っている。公園で一休み。ベンチからノッポ鉄塔を愛でながらお菓子を食べる。傘を一の宮線の最終鉄塔に忘れてきてしまったので心配だった。でもどうやら雨は降りそうにない。
4号も大きな公園を越えた先、アパートの庭に立っていた。ここで大きく角度をつけて送電線は西に向きを変える。やはりノッポな鉄塔なのだがさすがに重角度鉄塔だ、主柱はとても太い鋼材を使っている。
フェンスなしなのでアパートの敷地に入れてもらって結界写真を撮った。太い主柱が力強い。
(続く)