南多摩線(別所から西東京変電所区間)

 鶴川でご飯をゆっくり食べていたら小野路に着いたら4時半になってしまった。家を出発したのが昼過ぎ、そして西北線に寄り道したのだから当たり前か。


 とにかく少しは進みたい。南多摩線31号がある別所から西東京変電所へ向けて歩く。実はこの部分は以前も歩いている。でも南多摩線の33号と34号はどこから入ればいいのか、根本に行けていないのだ。


 まずは南多摩線32号。丘に登り国士舘の入口から右に折れると32号。結界にはヤブを一漕ぎだ。
 この道はとても眺めが良い。遙か下に鎌倉街道、そして遠く小山田の南多摩線まで遠望が効く。

ずんぐりとした33号

 道を左に折れて33号の谷戸に向かう。建築資材置き場の先に33号鉄塔が立っている。南多摩線の鉄塔はすらっとした姿が多いのだが、この鉄塔はずんぐりとしている。

写真:「谷底の南多摩線33号」へリンク
谷底の南多摩線33号


 作業中の方と話すが、谷筋をまっすぐ行く道はないようだ。巻き道はあるのだろうか。
 黒川の谷戸に出る道をひと登り。畑の中に下に下りる道がある。そこを下りてみるときれいに伐採された道がある。そして出ましたよ33号。
 近くに出ること出ましたが最後の部分が荒れ放題の竹林。悪戦苦闘して根本に。


 そこは木が生い茂る暗い谷底。湿地で気を許すとずぶずぶ足が沈む。鉄塔は高さは2メートル以上ありそうな、頑丈なコンクリのお立ち台の上に立っていた。陰気な谷底にじっと我慢して送電線を支えている。遠くから見るずんぐりとした姿はそんな生き様がにじみ出していたんだなぁ。33号、偉い奴だ。

写真:「南多摩線の脚元」へリンク
南多摩線の脚元


 竹藪をまたかいくぐり畑に戻ると正面に只見幹線566号が迎えてくれた。最近建て直された鉄塔だが只見幹線の風貌をちゃんと保っていて好感が持てる鉄塔だ。もう夕暮れも近いが西東京変電所まで歩く。只見幹線の重角度赤白鉄塔と京浜線3・4号線の重角度鉄塔がサイドライトに照らされきれいだ。

写真:「赤白重角度の只見幹線567号と京浜線3・4号線1059号」へリンク
赤白重角度の只見幹線567号と京浜線3・4号線1059号

新しい只見幹線569号

 しばらく行くと鉄塔の基礎だけが残っている。なんと只見幹線569号は建て代わってしまったようだ。10〜20メートル先に新しい鉄塔が立っていた。

写真:「旧・只見幹線569号の跡」へリンク
旧・只見幹線569号の跡

 建て代わった新しい鉄塔は、酸化皮膜のアングル鉄塔、只見幹線伝統の茶色碍子だ。かつての569号はV吊の鉄塔だったが新しい鉄塔は2連耐張になった。高さも少し高くなったような印象がする。

写真:「新しい只見幹線569号」へリンク
新しい只見幹線569号

 まだ南多摩線の34号が未チェックだがもう夕方なのでこれで帰らなきゃ。何しろ街灯というものがない地帯だ。最初に西東京変電所に来た時は全くの暗闇に難儀をした。変電所際の布田道に登り別所へ戻る。何とか薄暗い中バイクまで戻れた。