都南線の落ち穂拾い


都南線42号

 年末から新年は超多忙。ようやく仕事は一段落。とはいえ、急ぎの仕事があればかならず副作用が出る。その副作用の一つで昨日は3時過ぎまで仕事になった。
 本当は旧谷村線へ行くつもりだったが、近場で手抜きをしていた都南線へ向かう。昼過ぎになってからバスに乗ってのんびり鉄塔回りだ。都南線の記録がない区間を再度訪問する。


 都南線は戦前は富士電力の送電路。少々由来が面白い。この辺りのことは以前書いた。(→2008/1/24「微妙な距離感」
 都南線の終着の駒沢変電所は街中の変電所だが、その手前は駒沢オリンピック公園を通ってくる。今日は変電所から公園の中まで散歩をする。



都南線45号

 都南線の特徴は鉄塔を囲むフェンスが低いことだ。通常の緑色の金網フェンスもあるが、1メートル程度の低い縦格子のフェンスが使われることが多い。高級住宅地が多い土地柄を反映しているのかも知れない。
 フェンスが低い代わりに、昇塔防止の網はがっちりと全面を覆うものが付いている。



都南線39号
公園の北東に立っている重角度鉄塔。ここで大きく迂回が始まる。

南線39号の結界
鉄塔下部の鉄骨はとても太く、土台も井桁型に四角くコンクリで固められている。斜材も地面すれすれまで入りとても頑丈そうだ。


 駒沢変電所から狭い住宅街を抜けると駒沢公園に着く。公園内には5本の鉄塔が立っている。公園の北から西の辺に沿って公園を大きく迂回する配置だ。


 公園内の鉄塔の建設年代は古いもので昭和31年。オリンピック公園の前身の駒沢球場ができたのは昭和28年というから、その少し後に出来た鉄塔だ。球場時代には送電路は迂回していたようだ。
 球場の前はゴルフ場だったらしい。ゴルフ場は大正3年に作られた。富士紡績の送電路は大正2年の成立だから、ゴルフ場のオープンと前後する。ゴルフ場時代からこんな迂回をしていたのか、それともゴルフ場の真ん中を突っ切っていたのか。


都南線37号はとても小さい重角度鉄塔

 そんなことを思い浮かべながら広い公園を散策した。前回の初鉄塔は曇りで寒かったけど、今日は気温は低いものの日差しはぽかぽかしている。


都南線36号

都南線35号

 夕暮れ。鉄塔に西日があたり、オレンジ色に輝く。葉を落としたケヤキの梢と鉄塔。武蔵野はケヤキの里。こんな風景は昔からあったのだろうね。


都南線35号