埋まりコックさん

 今日はとてもいい天気。ようやく夏って感じ。仕事をそそくさと切り上げてやってきた。千歳変電所の106号はあいかわらす素敵だ。隣に福祉施設を建設中だし、手前の土地も売り出しに出ている。足元まで愛でることの出来なくなるのも時間の問題だ。

中富線106号
中富線106号
中富線104号
中富線104号


 以前回ったときには飛ばしてしまった鉄塔もゆっくり歩いて回る。
 この辺りの中富線はフェンスが黒く塗られた縦格子、結界に敷き詰められた砂利も黒っぽい。黒のコーディネイトか。少しおしゃれをしているのかも知れない。


 中富線は狭い道路の入り組んだ住宅地の空高く進む。15万ボルトV吊りのの頑丈な鉄塔たち。
 平成に入って建て替えられた鉄塔だが中富線のコックさんはなかなか味がある。帽子がとてもひしゃげていて、一番上の腕金の中に埋まった“埋まりコックさん”。精悍なのに肩をすくめて好きな形だ。

中富線102 中富線104
中富線102・中富線104


 中富線は101号で仙川を越える。V吊り、コックさんのアングル鉄塔10号は売り出し中の空き地の外れ。何故かロープが張られた使われていない公園の横に立っている。
 この鉄塔から塔頂票が現れた、仙川を渡ったとたんに黒縦格子と黒割石はなくなり、通常の緑フェンスに砂利になる。どうやらおしゃれはやめたらしい。住所も世田谷から調布、三鷹に変わっている。

中富線101
中富線101


 キリ番の100号を過ぎ中富線99号。建築会社の敷地なのだろうか。手前は駐車場になり、鉄塔直前にはドアも付けられた背の高い建造物がぐるりと鉄塔を囲んでしまっている。


 日も暮れたし、二桁台に突入したし、きりがいい。最後の99号が根元に近寄れないのは残念だけど、今日はこれでお終いにする。