送電線の楽園

東京西線39〜43号

東京西線39〜43号



 寄り道はここいらでお終いにして東京西線を進む。日野の台地から低地に向けて巨大な鉄塔が下りていく。
 進行方向に大きな鉄鋼が見えてきた。赤白の高い通信鉄塔。変電所だ。


東京西線40、41、42。石川町線1。南多摩変電所遠望。
東京西線40、41、42。石川町線1。南多摩変電所遠望。

 近づくと中央高速の横の丘の上にとても巨大な鉄構をしつらえた変電所―南多摩変電所があった。
 さっき見た北八王子線八王子線と地中線でつながっている変電所だ。


 変電所は南側に東京西線40号鉄塔、中央に41号の門型鉄塔、北側に42号鉄塔を配置して、中央の門型鉄塔で27万5千ボルトを変電所に下ろしている。
 併架している送電線は若番老番ともに4回線あるが、それは41号手前の小さな門型鉄塔経由で変電所に入る。
 とてもシンプルで、とてもダイナミック。
 丘の上、植栽に囲まれて巨大な鉄塔と鉄構が立つ。何てきれいなんだ。送電線の楽園のようだ。

若番側。東京西線41号、40号。府中線1号(?)
若番側。東京西線41号、40号。府中線1号(?)
老番側。東京西線42号、41号。秋留線1号。
老番側。東京西線42号、41号。秋留線1号。


 老番側の併架路線を下ろす鉄構には「秋留線1」の番号看板がある。秋留線! 奥多摩に通っていた時期に何度か見かけた線名だ。なつかしい。こんなところまで来ていたんだ。
 若番側の鉄構は名前が確認できなかった。府中線の名前になっているか、それとも由木線の名前になっているか。鉄塔の数を数えると府中線ならちょうど1号に該当するのだ。勝手に府中線1号ということにする。

東京西線41号と露天の変電施設
東京西線41号と露天の変電施設


 東京西線をたどったのは「西に行こうプロジェクト」の寄り道。併架された府中線を追ってきた。1号にたどり着いたわけだから寄り道はこれで終着。東京西線とはお別れにしよう。
 でもすっかり東京西線好きになった。記念に1本老番側の43号で記念写真を撮る。この43号は結界の中に入れる。ばかでかい礎石に腰掛けて自動販売機で買ったサイダーで乾杯だ。

東京西線43号
東京西線43号
東京西線43号
東京西線43号
東京西線43号
東京西線43号