荒川の岸辺
奥秩父変電所を後に北へ旅立とう。畑の中に立つ黒部幹線670号は下段で三峰線・川又線と交差。この鉄塔から三峰線と川又線は分岐している。
荒川の近くまで行くと渋い黒部幹線の鉄塔が迎えてくれた。669号。29メートルの小振りな耐張鉄塔。ここから対岸の山の上に送電線を渡している。
ジャンパー線はきれいな真ん丸カーブ。ちょっと短いとんがり帽子。黒ずんでいて塗装がはげているようだ。たたずまいはかわいいが結構古そうな感じがする。
畑はそばの芽が一面に出ていて近づける隙間がない。しかたがないので望遠鏡を取り出して鉄塔札を観察。昭和2年10月の文字を確認できた。原型鉄塔だ。
対岸の山上の鉄塔はジャミラ。山の中にはお宝鉄塔がたくさん残っていそうだ。
朝からどんよりと湿っぽい空気に覆われていたがついに雨がぽつぽつと落ちてきた。
黒部幹線のとなりの安曇幹線311号が今日の最後の鉄塔になりそうだ。
4連碍子の耐張。こちらも荒川土手際のソバ畑の中。崖下から水音が聞こえてきた。
バイクまで戻る頃にはすっかり本降り。カッパに着替えて帰路につく。