土手に生えた竹の子 落ち穂拾いの旅 3

柿の木坂線1号

5月6日の日記続きの続き)
 ある日環七を走っていた。陸橋を通ると目の端に鉄塔らしきもの。ん!駒沢線が見えたのか?でもこのあたりでは川沿いへ下りて見えないはずだが。
 他に思い当たる送電線はない。目の錯覚だったのだろうか。


 また同じ場所を通る機会があった。こんどはちゃんと確認。たしかに鉄塔がある。すぐに次の信号でユーターン。鉄塔に向かった。


 おやまぁ。これはこれは。たった1本鉄塔が立っている。
 東急東横線が丘を切通しで通り抜ける。その土手の上に小さな鉄塔。鉄塔からは線路脇にある変電所へ送電線が延びていた。
 地下から受電して変電所に渡すのだろう。どうせなら変電所まで地下で行けばよさそうなものだが。


 小さなジャミラの腕を持つ2万ボルト鉄塔、柿の木坂線1号の写真を撮るのが今日最後の仕事。柿の木坂線1号
 そして、たぶん、これで東京区部の送電路はすべて回ったはずだ。一本一本とはいかないが、地図を作製するには何とか満足する水準かな。記念に愛車と鉄塔番号看板を写真に撮る。


 どうもまだまだ拾い残しがあるようで気になるが、まあここは気楽に銭湯でお祝いだ。
 銭湯を求めて駒沢線を洗足へ、そして千鳥線沿いに南下。何といっても銭湯は大田区だ。携帯で調べると久が原に黒湯の温泉がある。千鳥線直下のここに決めた。


 線路沿いに進む。富ヶ谷大塚を過ぎ、坂の上の大鉄構を見て思い出す。あ、田園調布線という線があった。網に囲まれケーブルを地下に降ろす鉄構。「田園調布線 1」という立派な看板がある。この手を含めるとまだまだ落穂拾いは続きそうだ。


益の湯 それでも「たぶん」「条件付で」東京鉄塔めぐり完成だ。とりあえずのご褒美は久ヶ原の「益の湯」。黒湯の天然温泉銭湯だ。井戸を掘っていたら温泉が出たという宝くじみたいなお風呂。これは縁起もよい。黒湯で肌もつるつる。気持ちが良い。
(5月6日の日記 終り)