新しいレトロ鉄塔

谷塚線14号

[5月3日の日記番外]
 領家線が思いもかけず短かったので時間がある。ついでに谷塚線を回っておこう。場所は草加なのか川口なのか。地図を見るまでもない鹿浜線に沿って行けば良いのだ!
 領家線をたどるきっかけになった東京都内の鉄塔地図作成、その時、谷塚線も気になった。京北変電所近くで谷塚線は見ているが、方向を考えると東京まで延びているのではないだろうか。


谷塚線14号 毛長川に出た。この小さな川が埼玉と東京の境目だ。川沿いにたどる。前方で川を送電線が横断している。やはり谷塚線は東京まで延びていた。


 川岸に立つのは谷塚線12号。細い鋼管を使った鉄塔。東京側にも同じような鉄塔。
 鋼管鉄塔というと巨大な鉄塔、ゴツイ鉄塔を連想するが、アングル材の代わりに細い鋼管を使った比較的小さめの鉄塔もある。こちらのほうはとてもスマートな感じになる。このタイプ好感を持っている。


 東京側に渡り2本、14号で谷塚線は終点だった。広いテラスをもった引き留め鉄塔。送電ケーブルはここで全部地下にもぐる。
 地形図にはその先に長く延びる送電路が書いてあるが、そこに送電路がないことはずいぶん前に確認済みである。この今はなき送電路は足立線と交差して内匠変電所か花畑変電所へと延びていたようだ。足立線との元交差鉄塔はとても秀逸な1本。いつか紹介したい。


谷塚線11号 まだ明るいので埼玉側をたどる。川岸の12号の次は重角度鉄塔。これも細い鋼管を使ったがっしりとした鉄塔。進路を北に、変電所に向う道筋は細い路地がくねくね走る地帯だ。


谷塚線10号


 細い路地に沿って2本の片寄り鉄塔がある。敷地はとても狭い。路地側に腕金を伸ばすノッポの矩形鉄塔。とてもレトロな雰囲気だ。
 この鉄塔古いものとばかり思い込んでいた。実際は平成4年の作。改めて見ればアングル材も太くて立派、ボルトも立派、土台のコンクリートに至ってはまだ白くピカピカだ。
 川沿いの2本も細い鋼管を利用してはいるが雰囲気がとてもオーソドックス。この路線を設計した人はレトロな鉄塔のファンだろうか。ふとそう思った。