ロケット鉄塔

只見幹線545号 すぐ横に立つ只見幹線の根元へ。鉄塔番号は545号。数字を見ると改めてすごいなぁと思う。只見ダムから600本近い鉄塔たちがこの送電線を運んでいるんだ。


 この鉄塔は隣の自動車教習所の中に立つ鉄塔や丘の上に立っている鉄塔とくらべると背がとても高い。多摩川を越えるために塔長を長くしているのだろう。
 そして足元だけを急角度に広げて立っている。このタイプの鉄塔、広げた裾がロケットの噴射口のよう。だから私は「ロケット鉄塔」と呼んでいる。


 川の向こうには只見幹線の端正な姿が遠望出来る。対岸の只見幹線も川越えで背が高い。スマートに長く伸ばした腕金。今の鉄塔にはない力の入らない自然なバランス。とても素敵な初老の紳士です。
 こんな素敵な紳士と旅を続ける鉄塔ママに少しジェラシーを感じる。




 鉄塔ママは今小平辺りまで行っているらしい。この線の先に鉄塔ママが歩いているかもしれない。
 その先にはだだっ広い関東平野、そして上越国境の山が待つ。越後に入ってもダムへ続く山また山。がんばれ鉄塔ママ!! 送電線に声援を載せて送った。


 川に沿って延びる桜ヶ丘線。茶色く枯れた河原の木々に最後の薄日が差している。気温がぐんと下がってきた。もう日没だ。



*1 「ドナウの二乗」の名付け親はみそがいさん。
http://www.asahi-net.or.jp/~js4m-isgi/tettou/tettou44.htm