川井の多摩川大橋

JR古里線33号

 先週に引き続き奥多摩へ入る。買い出しならなんやらで家を出たのは11時過ぎ、川井に3時くらいになった。川井の多摩川大橋で止まる。ここは鉄塔の交差点――つい最近分かったことだが――もう自動的に止まる。


 山の上から降りてくるJR古里線。横切る新秩父線。新秩父線を背景にJR古里線が夕日を浴びて光っている。


 振り向いて新秩父線の先を見る。大丹波川を遡る秩父線の手前を青梅線が通っている。中央線で見慣れたオレンジ色の車両。新秩父線と青梅線

 4時くらいには野宿の場所を探したい。でも氷川の駅で上を眺めると日原線が紅葉の中に埋もれるように立っていた。最後の夕日が日原線の頭を照らしている。


 小河内ダムの下、山間に開けた小さな畑。その横に小さな平たい土地。バイクから荷物をえんやこらと運ぶ。今日の晩飯は何だっけ。もう相当薄暗い。
 そうだレトルトのご飯にレトルトのカレー。山に登るならレトルトは重くて嫌だ、バイクなら問題はない。でも少し足りない。


 先週と変わり月が皓々と照っている。星も月に押されあまり見えない。何とか流星群とかテレビで言っていたがその辺りは不案内。それより空は晴れている、明日が楽しみだ。早く起きて夜が空けない内に出よう。


 夜更け。ドサッという音に目が覚めた。しばらくして「キューン」という声。キツネだろうか。そんなことを考えながらまた寝入った。




(続く)