尾瀬の只見幹線 福島側 3日目

 山のキャンプ場の朝は早い。でもここはオートキャンプ場。そんなに早起きはしないだろう。前の晩にバタンキューで寝てしまったため3時過ぎに目が覚めた。これは早すぎるだろうとぐずぐずしていたら隣のテントで炊事の音がする。どうやらお隣は山屋さんのようだ。私も薄明を待って寝袋を抜け出した。


 さて今日はどうするか。昨日のリベンジとするのがもっともまともな案だが、ちょっと気が重い。最終日は気楽に遊びたい。
 ということで、昨日のリベンジはまた今度ということにして、檜枝岐川から奥只見湖側の鉄塔を1本だけ登ってみることにする。
 当初の予定は大幅未消化だがこのキャンプ場の素朴さが気に入ったからまた来たいじゃないか。何しろ1人1張り500円というのがリーズナブルだ。

只見への道

 国道を少し上ると「107入口」と書かれた小さな標識に着いた。東電の巡視路標識は目立つ黄杭だが、中電や電発はとても小さい(国立公園内ということもあるのかも知れないが)。
 これを登り、長い尾根をずっと行けば、次に川筋に下りるのは奥只見湖の手前だ。さりげない標識だが、実は只見への入口なのだ。この道結構長い。山中1泊は覚悟の道だ。

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巡視路標識


 道は一気の急登。地形図では谷沿いに詰めるような道が書いてあるが、実際は尾根上を進む。30〜40分がんばり、林が切れて見通しが良くなり、頭上に107号が現れる。見上げる107号がかっこいい。

写真:「只見幹線107号」へリンク
只見幹線107号

 107号は尾根上の小さなピークに片継ぎ脚で立っている。2連耐張で結構な角度で送電線を曲げている。
 尾瀬側は昨日あきらめた108号から113号までが一望。山はガスに包まれていて見えないが、晴れていれば電発峠まで見えるのかも知れない。

写真:「只見幹線107号」へリンク
只見幹線107号
写真:「只見幹線手前が108号奥が113号」へリンク
只見幹線手前が108号奥が113号


 上を見上げると106、105号が見える。

写真:「只見幹線106号奥に105号」へリンク
只見幹線106号奥に105号


 107号でゆっくり、ゆっくりと時間を過ごす。小1時間楽しんだろうか山を下りて今回の旅を終わることにする。
 キャンプ場に戻り。日差しを避けて、日影でこれまたゆっくりゆっくりと撤収。これって命の洗濯ですね。昼前の会津高原尾瀬口行きのバスに揺られ帰路に着く。

写真:「下郷線?と思われる烏帽子鉄塔」へリンク
下郷線?と思われる烏帽子鉄塔


 東武線車中はビールを飲みながら車窓を通り過ぎる鉄塔を観賞。東武日光線は50万ボルトを3本(4本?)もくぐるんですねぇ。これは凄い。迫力ある50万ボルトも良いが、ローカルな鉄塔もまたいい。そうこうするうちまた一眠り。目が覚めたらお馴染みの小松川線が通り過ぎていった。もう東京だ。久しぶりに充実した連休だった。

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何線かしらん50万ボルトだな