南多摩線とフットパス
家のお墓からは送電線がよく見える。多摩の丘を渡っていく送電線はとても素敵だ。でも、ひとりで行くことはないので、いつも遠望を楽しむだけ。今日はひとりでお墓参りにやってきた。(それとも送電線を見に来たのかな?)
お墓参りを済ませて、鉄塔へ向かう。とてもいい道が谷戸の奥に続く。その先に鉄塔が待っている。
この道は「フットパス」という運動でできた道のようだ。
「フットパス」とは、イギリスを発祥とする“森林や田園地帯、古い街並みなど地域に昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くこと【Foot】ができる小径(こみち)【Path】”のことです。(日本フットパス協会)
http://www.japan-footpath.jp/
ここは町田市のフットパスのうち、奈良ばいフットパスというコースだ。谷戸の名前が「奈良バイ」。お城へ続く道で兵士達に「並べ」といったのが変化して「ならばい」となったとか。本当かしらん。この先に確かに城址があるのだが。
丘の上に登ると線路は想像通り南多摩線だった。この26号は合流鉄塔だ。ここで南東からやってくる鶴川線を合流。ここから西、若番側は上段に南多摩線、下段に鶴川線の4回線になる。橋本変電所で鶴川線の名前を見た気がする。たぶんこのまま併架して橋本まで行くのだろう。
鶴川線を辿ってみた。次のひょろ長い鉄塔は27号。根本に行くと太い鋼材を使った立派な鉄塔だった。ここで線が分岐している。なかなか複雑なところだ。どちらが鶴川線なのか、とりあえずまっすぐ辿る。
次は鶴川線の28号。一転して簡素な作りに、主柱も100ミリ角のアングル材。近くに展望のよいところがあり、テーブルなども設えてあった。遠くには西東京変電所方面の鉄塔林、近くには京浜線3・4号線や佐久間東幹線なども見える。
それではもう一つの分岐はと道を辿る。道の脇に茶色のペイントがすっかり剥げかかった鉄塔が。小山田線1号と書かれている。あまりに荒れているので使われていないのではと思ったが、ジャンパはちゃんとつながっているようで充電中だろう。
必要最低限の調査になったが、夕暮れになったので帰ることにする。思いの外面白いところを発見してしまった。ここはまた来なきゃ。墓参りの回数が増えそうだ。