私の「鉄塔 武蔵野線」2


 毎日の猛暑。なかなか外出する気にならない。今日は遅くなり武蔵野線へ向かう。夕方の武蔵野線散歩となった。
 今日から「永遠の出発点」の北へ向かう。いよいよ旅のはじまりだ。

「永遠の出発点」から見た片山線7号と武蔵野線9号(旧75号)
「永遠の出発点」から見た片山線7号と武蔵野線9号(旧75号)


 最初の鉄塔は左に片山線7号、右に武蔵野線9号(旧75号)だ。9号は長いとんがり帽子、すらっとしたフォルムが美しい。やはり武蔵野線はとんがり帽子ですよね。


 片山線は畑の中に立っていて結界にも入れた。しかし武蔵野線9号は畑伝いでは行けそうにもない。自動車道路をぐるっと迂回する。
 残念なことに鉄塔は工場の敷地に立ち中には入れない。建物の隙間からかろうじて番号看板だけが拝めた。

武蔵野線9号(旧75号)の番号看板
武蔵野線9号(旧75号)の番号看板


 車が多い街道沿いに片山線も武蔵野線も進んでいく。畑と住宅と工場や倉庫などが混在する地帯だ。
 左手の畑の縁に片山線6号と武蔵野線8号(旧74号)が並んで立っている。両方ともフェンスに囲まれており結界には入れない。横に公園があり休憩しながら8号を眺める。
 夕暮れ、近所のおじさんが公園の花壇に水やりをしている。奥の林から数人の子供たちが歓声を挙げながら現れ、目の前を走り抜けて行く。もう家に帰る時間だろう。

武蔵野線8号(旧74号)
武蔵野線8号(旧74号)


 片山線はそのまま街道沿いに進む。武蔵野線は街道を越えて深い林の中に消えていく。とても広い林だ。保存樹林になっているようで中へは入れない。
 しかたがないので少し道を進むと武蔵野線7号(旧73号)が倉庫の奥深くに立っていた。フェンスは見えないから、結界にも入れそうだ。
 でも鉄塔の立っているのは入口からずいぶん先。働いている人もいて、ちょっと入りづらいですね。II吊りの端正な姿が美しいのだが。

倉庫奥の武蔵野線7号(旧73号)
倉庫奥の武蔵野線7号(旧73号)
反対側から回ってみると集合住宅の奥から近くに全体が眺められた。でも、やはり根本には近づけなかった
反対側から回ってみると近くから全体が眺められたが、根本にはやはり近づけなかった


 武蔵野線はここから関越高速を越えて行く。関越を越えると風景が急に開けた。広い畑の中に運送会社があり、その隣の空き地に武蔵野線6号(旧72号)は立っていた。

武蔵野線6号(旧72号)
武蔵野線6号(旧72号)


 空き地の入口には扉があり根本へは近づけない。結界には草がたくさん生えていた。この情景は小説でもまったく同じだ。ここで美晴少年が扉の下をくぐり、泥だらけになりながら空き地に忍び込む。私が同じ事をやったら犯罪だよね。

武蔵野線6号(旧72号)の根本
武蔵野線6号(旧72号)の根本


 出発が遅かったので今日はこの辺りで終わりにする。畑の先、木が茂った丘の上から武蔵野線の次の鉄塔が顔を覗かせていた。あそこはもう平林寺の森だろうか。

武蔵野線5号(旧71号)
武蔵野線5号(旧71号)